Baldo & Beate

■ノースウィンドの血を守る魔法使いと、ノースウィンドの血を継ぐ少年のペア組を拝見した時、如何なる物語を紡いでゆかれるのだろうかと心躍らせたことをよく覚えております。真白な光の、新しい世界に包まれて震えていたベアテくんがお可愛らしく、しゃんと手を引いて導いてゆかれたバルドさんの愛に今後の道筋を期待しておりました。バルドさんの導きならばベアテくんも己の思惟で考え、しゃんと歩いてゆける、…しあわせな道も見えておりましたが、それは領主さまの登場により儚く途絶えてしまいまして。処刑と云う最も哀しい最期に至ったバルドゥヴァの物語は涙なしには拝読出来ませんでした…、来世では“祝福される者”の名を冠し、どうか幸せな生を紡がれることを祈っております。

■バルドさんはお優しい方でございますけれども、世界の理は崩すことなく“奴隷”という生き物に対しては辛辣なのかしらん?と思って見ておりましたら、バルドさんの心にも変化があったようで……これからどうなるんだ!?とどきどきさせていただいたペアでした。愛する領主さまの息子であるドゥヴァ(ベアテ)くんとバルドさんの物語は他のペアにはないとても濃い繋がりを感じ、楽しみにしていた分最後まで拝見出来なかったのは残念ですが、大変興味深く閲覧させて頂きました。来世のドゥヴァくんに幸いがあることを祈っております。


Emmanuel & Philomele

■今振り返ってみても本当にお似合いのふたりだったなと思います。奴隷少年たちの中でもエマニュエルさんを手玉に取れるのってきっとフィロメルくんしかいませんし、逆にフィロメルくんを救ってあげられたのもきっとエマニュエルさんしかいませんよね。一貫してフィロメルくんの言葉にエマニュエルさんが言葉を詰まらせることが多く、その遣り取りの応酬は重ねるにつれてまるで夫婦のようにも見える不思議……、その場合エマニュエルさんが嫁役だと思います。三角巾とエプロン似合い過ぎです。彼らの物語も決してハッピーエンドの一言で終わらせられるものではありませんでしたが、あれがお二人にとって最良のエンドだっ たのかなとも思います。エマニュエルさんが永遠の眠りに就く時にはきっと笑顔で逝くのだろうなとか、それをフィロメルくんは頑張って作った笑顔で見送るのだろうなとか、先のことまで想像して勝手に目頭を熱くしております……お二人の人生が今後も幸いに溢れておりますことを祈ってます。

■美しく、物悲しい“魔法使いと奴隷の物語”でした。エマニュエルさんもフィロメルくんも活動量もずば抜けて、互いを思い、愛しんだからこそ選られた道ではないかなと…僭越ながらそう感じております。おふたりの重なる時は短く、儚く。限られたものになってしまいましたけれど、残された時間を知っているからこそ、互いを思いやり愛を重ねてしあわせな時を、とお祈り致しまして。静かに重ねていた愛の物語が領主さまの登場によって揺らめいた折は、おふたりの激しい言の葉の応酬に外野ながらに慌てふためきも致しましたが、それすらも乗り越え手を伸ばし、支え合っておりますので。どうか残された時間が幸いに溢れたものでありますように…、お二人には祈りや謳う、と云った清らかな印象が御座いまして、静かな丘にて紡がれた物語が最後まで輝かしいことを祈ってしまいます。

■どちらかというと少年主導なイメージのあるペアでした。エマさんの引きこもりがちな言動がそう感じさせるのでしょうか。二人の絆が育まれていく様が美しかったです。


Mathis & Chainon

■惚気ていいと安倍様よりお達しを頂きましたので此処は遠慮なく!存分に!惚気させて頂きます!我ながらマティシェノペアは数いる魔法使い奴隷ペアの中でも見ていてヒヤヒヤする組み合わせだったかな、と思います。その原因は言わずもがな大半、いえ全部マティスの所為でもあるのですがfirstでは本当にシェノンくん以外の子だったら家を出て行ったんじゃないかってくらいの突き 放し方で……今見るだけでもゾッとします。でもめげずに!めげずにしがみ付いてくれて、甘えてくれて、全力でぶつかってくれたからこそLastのあの展開に持ちこめました。そうなんですよ、マティシェノの何が一番の見どころかっていうとシェノンくんのかわいさですよ!!いやもうマティスなんかすっ飛ばしてシェノンくんの記事だけ読んで頂いただけでその愛らしさと可愛らしさがわかるとは思いますが、本編だけではなくFREEやLETTERで活躍してくださってるシェノンくんの活躍も是非ご覧になってみてください……本編では見られない甘え方をしてくださっているので一見の価値はあります本当に。なんだかペア語りというよりシェノンくん自慢のようになってしまいましたが、それは仕方ないですよね。だってシェノンくんが大好きなんですもの!なんて、すみません。終わります。

■ツンツンとした態度のマティスさんが次第に愛情深くなっていく姿が目を離せないペア。最後までけなげなシェノンくんに涙涙でした。

■この二人は一体どこに行くんだろう……?と4th後半から思ってしまっていました。1stから3rdまでにかけてマティスさんの心はじわじわとユイくんに溶かされていって、4thでついに!ついに!マティスさんが認めたぞー!と思いきや、なぜかそこからすれ違ってしまい……。ユイくんを大切に思うからこそ遠ざけたいマティスさんと、お兄さんを愛するからこそ傍にいたいシェノンくんの想いは、結局最後まで重なることは無かったのかもしれませんね。ラストイベントの攻防戦は殴り合いと呼んで差し支えなかったと思います。このような選択肢もあるのか!と思わせて頂いたペアでした。


Lazaro & Cinq

■見目は強面ながら、鷹揚で優しいおじさまと、元気で悪戯好きなショタっ子のペアであるラサロさんとサンクくんは見ていてとっても可愛らしかったです。おふたりは気質と気持ちの上で通じ合っていながら、それぞれの方向性というか、それぞれのことを想っての方向性がすれ違っていて……たいへんやきもきさせられました。サンクくんのどこか底知れぬ部分が垣間見れる度にぞくっとしていました。ノートでのお二人にとても癒されます。

■悪戯坊主なサンクくんに振り回され続けるラサロさん。探検や冒険でもその節々を覗くことが叶いまして、奴隷であっても子どもながらの無邪気さと、それに振り回されつつも何だかんだと心を許し始めた大人のラサロさんの構図は、何とも美味しいものがございました。悪戯好きで面倒をかけるだけではなく、内面には深く読ませぬものを持つサンクくんには、はっとさせられることが度々ございました。奴隷故の仄暗さかな、とも思いつつも…、それはラストイベントでも遺憾なく発揮されておりまして。ラサロさんの御迎えにゆかれた姿は想像がついておりましたが、サンクくんが如何なる選択をなさるのか明瞭には描けず…最後まで如何に物語を描き上げるのか、どきどきしながら見守らせていただきました。再会は叶いましたがサンクくんの希望により道を違えた最後、ラサロさんの中に残る愛着の行く末がどうか幸せに繋がることを祈りながらも、マルチエンドの複雑さ…、互いを思いながらも背を向けて歩む選択肢に、お二人が選び取ったマルチエンドの神髄を垣間見た心地です。

■親戚のおじさんと甥っ子みたいなペア。どんなときでも変わらないサンクくんの明るさとやんちゃっぷりが子供らしくって素敵でした。子供好きなラサロさんと一番ぴったり来る組み合わせだったんだなと。中盤以降のシリアスターンでは、サンクくんが急に大人びてラサロさんを追い越していったようなイメージがあります。

Lennart & Linaria

■もう少しお互いに手を伸ばすことが出来れば最後は変わっていたのだろうか、いやでもこれこそがこの二人だからこその物語だったのだ、と。落ちこぼれの魔法使いとお人形さんな奴隷だからこそ紡ぐことの出来た、儚い物語であったのかな、と思います。はじめはショタコンなお兄さんに好かれるリナリアくんの惑う姿の愛らしさに頬を綻ばせたり、レナートさんの要求や愛情の深さにこのひと本物だ…と呟いたりと、ハートが乱舞するお二人の世界を拝見しておりましたが。途中からレナートさんの闇…と申しますか病み、と申しますか。本領が発揮されることとなりまして、そのために本懐をあやめたり、想いを揺さ振られたりするリナリアくんが可哀想で可愛かったです……。領主さまにより手を取り合うことは出来ませんでしたが、ラストイベントでは美しい情景で最期の言葉を交わし、想いが重なった…のでしょうか。外野が斯様に呼んでしまうのはためらいますが、綺麗なバッドエンドでした。

■ショタコンホイホイなリナリアくんとショタコンのレナートさんの組み合わせが熱すぎてずっとずっと応援してましたが…最高のバッドエンドにたどり着くさまを見ているのはハンカチ無しには追えませんでしたが本当に本当に素敵でした。リナリアくんがレナートさんの狂気に恐れを抱いたとき、レナートさんの狂気、それから元に戻りかける瞬間からの一瞬の幕切れは圧巻でした。こんなにも可哀想なことが美しいペアは他にないと思います。本当に本当にお疲れ様でした。


Ruska & Lucht

■穏やかに、ゆるゆると関係を深めていったのがルスルフかなあという印象がございます。ルスカさんの堅実な探索には目を見張るものがあり、この人はすごい人だ!という尊敬を抱きつつ、ルフくんの特攻要員のようなまさしく『冒険』らしい冒険にも笑わされ……ときどき驚かされ。ドレインでも一番のハッピーエンドを迎えられたのではないでしょうか?ふたりの魔法使いに長い長い幸いがありますよう、祈っております。

■ルスカさんの堅実さが、揺るぎない物語の根幹になったのかな、と憶測しております。ルフトゥくんの冒険や物語の歩み方にははらはらどきどき、でもそんな彼を拾い、見詰める眼差しはいつでも真摯で真直ぐなものにございましたね。探索で描かれるルスカさんはとても格好良く素敵な殿方で…、ドレインにて真直ぐな終わりを掴むに至る魔法使いさまはルスカさんを置いて他にはいらっしゃらなかったのやも、と思ってしまいます。ルフトゥくんの貴族の設定も上手く活かされ、一度ルフトゥくんの冒険に於いてその仲が揺らぐことになりましたが、それが互いを見据える切っ掛けにも成り得て。しゃんと背筋を伸ばし領主さまに向き合い、フォースイベントで領主さまから一晩お時間を頂戴した折からは、この二人は絶対にハッピーエンドだ! と信じて疑いませんでした。親子として、師弟として、それ以上の存在として。木漏れ日の魔法使いと空の魔法使いに輝かんばかりの生がありますように。


Philomele & Chainon

■NOTEやFREEでの交流の全てを追い掛けていたのは何を隠そうこのわたしです。FREEのタイトル会話といいお絵描きの話といいかわいすぎでしょう!おふたりとも容姿も中性的で美しいですし並べばきっと絵になるのだろうな、とずっと思ってみておりました。並べばきっとお人形のようにあいらしいのでしょうね、是非部屋に飾りたいです。お互い魔法使いさま大好き!でしたし、そんな彼らが交わす魔法使い自慢?もまた見ていてほっこり致しました。奴隷時代は余り接点の無かったらしいふたりですが奴隷時代の記憶を無くし、交流を深め、変わった今後如何交流を深めていくのでし ょう、どうかその友情が永遠に続きますように。


Cinq & Lucht

■この二人が仲良くなるのかー!と外野ながらずっとときめいておりました。少年らしいやり取りに笑わせてもらうこともあれば、最後までお互いを思い合っている様子にじんとしたりと、鼻づまりとへちゃむくれはドレインを代表する名コンビだと思います。

■鼻づまりとへちゃむくれの交流は男子のやりとり可愛いなと頬を緩ませて眺めておりました。二人の友情がもっと見られたらよかったな……チャンスを作れなくて残念です。