Gahani al-Mulk

Best Scene


NO.4

(濃紫の双眸が、高い位置から壮年のふたりを見やった。己が息子が抱えるハレムを取り仕切る宦官長と、屈強な白磁の男。ふむ、と王は呟いた。そして青い髪の下、瑪瑙を映し込んでは大仰に声を張る。)宦官、モラード。……ミロルとは良くやっているのか?(尋ねかけた言葉には、血を分けた我が子の今を案ずる親の慕わしさが込められていた。)
  • 父親としての側面が窺えたこの部分が大好きです。

NO.11

……生憎と我は奪い取るすべしか父王から教わらなんだが、
  • 陛下が好きです。風格が漂う仕種も意地が悪い言葉も本当に魅力的でしたが、仄暗くそれでいて人間臭い面が垣間見えたこの一言がとても印象に残っています。

about Gahani & Sadalmelik

ガァニィについて

ガァニィの名の意味は『満ち足りた者』。人々が羨むあらゆるものを手にしている男ですが、この男の隙間を埋めるものは闘争なので王様向きの男ではないんだろうなあと考えながら作っておりました。父王の血を分けた兄弟は11人おり、ガァニィはその第三王子の立場として生まれています。血なまぐさいのは血筋で、ガァニィの母も激しい人でした。兄と弟に挟まれながらサダルメリクの王位を争いつつ青春を過ごし、ガァニィが王位に就くすこし前に大きな戦があり、戦には勝ったもののその時負った怪我が元で病に倒れて崩御した父王亡きあと、兄弟同士で派手な戦争をして勝利したガァニィが王位につきます。王位についたあとは、戦に参戦しなかった他の兄弟、そして兄弟の血を継いだ子供までもを殲滅しており(実際に行う者は少ないですがそのような掟がサダルメリクにあります)、生き残ったほかの兄弟はおりません。ナーセル×リオのエピソードで出てきた貴族の男、ジャリルの父は、ガァニィの妹を娶っているので、姉妹は数人いるようです。そして○○年後、紅の夜にシェヘラザードに殺められます。ナーセルくんも言っていたとおり暇を持て余しすぎた結果死ぬことになった男ですが、ガァニィはもともと戦の中でしか生きられない性質なので遅かれ早かれ死んでいたと思いますし、己の死によって国中が大混乱し、息子たちは王位を奪い合い血を流す……という最高の楽しみを得たので、シェヘラザードに与えられた死はきっと望ましいものでした。彼とは、共犯関係というのがもっとも近いのかなと。愛や恋はありませんが、さみしいガァニィの隙間を埋めてくれる存在であったと思います。が、シェヘラザードがガァニィを殺めなければ、ガァニィは彼を殺めていたでしょう。

サダルメリクについて

砂漠に横たわる強大な国です。遠い昔、ラクシュミから祝福を受けたとされる王家の一族が国を総べています。遥かな時を経た現在も王族の力はもちろん強いのですが、預言者を長としたラクシュミを信仰する宗教者たちが徐々に権力を持ち始めておりました。その中でも、王が定まるより前からガァニィへすり寄っていた一派の力が強く、実際は戦で勝ち残った者が王となる王家ですが、ラクシュミの神託を受け、祝福をされなければ王の座は与えられないため(現在はかたちだけの儀式になりますが)、現在の預言者もガァニィ寄りの者になります。6thイベントでの預言は実際のところはラクシュミの神託ではなく預言者個人がシェヘラザードを疎ましく思ったために仕組んだものなのですが、預言はまことのものになり、白磁のシェヘラザードがガァニィ王を殺め、預言者は失脚するどころか国そのものが危うくなってしまいます。
サダルメリクの今後についてですが、幾人かいるガァニィの息子が王の座につきますが、いずれ滅びることとなります。強大な王だったガァニィの突然死による打撃と、後継者が王として十分に育成されていなかったことが原因です。サダルメリクが滅びた後、枯れぬオアシスは他の者の手に渡りますが、なぜかすぐさま枯れてしまいます。


image CV

大塚明夫さん

Sahrzad

Fan Call

美しき奴隷商は最初っから最後まですごかった!!とっても綺麗なのにしれっと酷かったり冷たかったり、だと思えば挨拶では意外と茶目っ気たっぷりでシェヘラさんまじハイスペック。これ絶対に惚れる同業者いるんじゃね?とわりと真面目に思ってます。ガァニィさんとの関係に悶えまくったのも言わずもがなです。アーネさんとは違った悪の魅力にまんまとやられました。そして絶対に華奢だろうと思ってたら意外と背丈はあるし、力持ちだしで…。5thで白磁たち(筋肉組も含む)を軽々と抱えた描写には目が点になりました。その細腕(予想)のどこにそんな力があるんだ…!一番びっくりしたのはラスイベですけどね、まじか。シェヘラさんが黒幕っつーかラスボスじゃないかと。

プロフィールから好きでした。飄々とした言動が私のドM心を擽ります。


Best Scene


NO.4

……あら!(人気のない路地裏で白を認めたのは、他でもないこの白磁を売った商人だった。傍らに膝をついて彼の頬をぐにりと抓る。そのまま何度か白い頬の触感を楽しもうか。仕草だけを見れば、非常に幼い仕草。口許へ手をやり息があることを確認すると、暫し考えた後に軽々とその黒髪を抱き上げてしまう。)
  • ここのシェヘラザードさんの反応はどれも好きなのですが、特にこの頬をつねったりするところが可愛くて…!
  • 傍から見たらとても和む光景だったんでしょうね……

about Sahrzad

齢六〇歳です。人外かもしれません。人より老いるスピードが極端に遅いたちで、魔女として殺められそうになったのを妹を身代りにして逃げ延び今に至ります。ガァニィのことはたぶん愛していました。性別はたぶん男かな……ぐらいの男性です。実際の名前は他にありますが、ガァニィと出会い、シェヘラザード(見目麗しき)と呼ばれるようになってからずっとそう名乗っています。ひとりぐらいは好き放題自由がきくPCで、できれば語り部っぽいやつがいないと……と思い立って作りました。紅の夜にガァニィを殺めます。ガァニィの死が発覚した際にはすでにシェヘラザードの姿はなく、国からもいつのまにか姿を消しています。王家のひみつの抜け道をつかったのかもしれませんし、もしかしたら堂々と正門から出ていったのかも……?自称・か弱いので5thイベントでラディムさんに頭突きされたときはこれみよがしにくすんくすんとさめざめ泣いていたという裏設定があるのですが、アルビウスさん程度までなら軽々と放り投げられる気がします。


image CV

石田彰さん