高身長に伴うガタイの良さ、滅多と大きく動かぬ表情筋、ちょっぴり三白眼気味な切れ長の瞳、低い声で語られる言葉は最低限。志波勝己という男の第一印象といえば――とっつきにくい、怖い奴。その一言に尽きるだろう。交友関係も極端に狭く、むしろ一匹狼気味な気配すらあるけれど、極度の人嫌いというよりは単純に交友に関しては不器用なだけとも取れる。体格の良さに比例して運動神経も抜群、運動そのもの自体好んでいるはずなのだが、どういう訳か部活動には所属していない。――余談ではあるがこの男、本人の意思関係なくかなり動物に好かれやすい。不意に野良猫にでも捕まれば、いつの間にやらキャットタワーとなっていること必至である。